「おはようございます」
ロッカールームでつなぎに着替えて、仕事場に入れば、彼より年上の同僚たちに迎えられる。
「おお。今日はルカの機体だったよな」
「ええ。三つ子の調整をメインに行う予定です」
今日のタスクを打ち合わせていると、入り口が騒がしくなってきた。
何かあったかと顔を上げれば、オズマとクランが言い争っている。
「。頑張ってこい」
「俺ですか……」
「あの二人だぞ?お前以外だと親父さんくらいしか相手が出来ん」
はやれやれとため息を吐いた。
「……ルカに少し遅れると連絡してください」
任せておけと手を振る同僚を少し恨めしそうに見た後、は未だ言い合いを続ける二人の元へと歩み寄った。
「何してるんですか、二人してこんなところで」
子供のように言い争うこの二人が、この部隊の最強だということを忘れたい。
「おお、。早く着替えてこい。訓練に行くぞ!」
「何を言うオズマ!、そのままでいい。私と来い。機体の調子が悪いんだ。診てくれ」
左右から浴びせられる声に、はがっくりと肩を落としてため息を吐いた。
「俺はもう戦闘機乗りじゃないし、ピクシー小隊の整備士は別にいます」
「何を言ってるんだ、お前は!お前ほどの腕の持ち主を放っておく訳ないだろう?」
「そうだ。お前の調整の方が良い!」
プチリ、と音が聞こえそうだった。
「寝言は寝てから言うようにしましょうかね?二人とも?」
笑顔のにオズマとクランは一歩下がる。
「さっさと、帰ってください。俺にも仕事があるんです。それとも、二人が手伝ってくれるんですか?」
「お、おう。邪魔したな」
「く~、私は諦めないからな。また来る!」
やいのやいの言いながら、帰って行く二人にため息がこぼれてしまうだった。
[Macross/F] – 整備士たちの朝のヒトコマ。
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