[真・恋姫†無双] -三国同盟後。呉編

~」
背中から抱きついてきた呉の王様に、は苦笑しながら、肩越しに軽く頭を撫でた。
「そんなに俺が気に入った?」
「呉に連れて帰りたいくらいに。ね、呉に来れば領地とか上げられるんだけど。って魏だと警備隊長なんでしょ?」
「はは。俺的に、それすらも誰かに任せてのんびり隠居生活をしたいところでね。領地なんて面倒くさいもの要らない」
「ふーん。ますます欲しくなったわ」
「……今の会話で、どうしてそうなるのかは、俺の理解の範疇を超えるがな」
雪蓮を背中に張り付かせたまま歩いていると、呉の将軍たちから生温い視線を頂いた。
「姉様!また、その様な!」
「雪蓮。仕事を放り出して、一体何をしているのだ?」
現れた二人の言葉にはため息を吐いて、雪蓮を振り返る。
「孫権殿に冥琳……って、サボってきたのか?」
「サボって?」
三人同時に突っ込まれて、はもう一度ため息を吐いた。
「サボるというのは『サボタージュする』という言葉の略語だ。ちなみに、サボタージュというのは、本来すべき仕事や任務を放り出して……つまり、現在の雪蓮の様な事をするということだ」
「なるほど」
って私に優しくないー」
むくれて頬を膨らませる雪蓮の頭を軽く撫でてやる。
「雪蓮。さすがの俺でも相手が美人だからって、嫌いな人間にここまで好きにさせないぞ?仕事をちゃんと済ませて来い。でないと、孫権殿や冥琳だけではなく、暮らしている人たちが困る。王様ってのは、そういう存在だろ?」
「……なるほど。魏の女性たちも誑し込まれる訳だな」
冥琳は雪蓮に言い聞かせるの言葉に楽しげに笑った。
「ちょっと待て。誰が、誑しだって?」
「魏の種馬が何を」
「手当たり次第、好き放題に食い散らかしたみたいな言い方はやめてくれ」
の身体からがっくりと力が抜けていく。
「違うのか?」
蓮華が小さく首を傾げている。
「断じて違う。だが、その一言で、他国での俺の評判がどうなってるか軽く想像がつくが……18歳以上で、俺好みで。そして、これが一番重要だが。双方の合意の上でよろしく頼む」
「年上はいいの?」
「俺の好みなら、全く問題ない」

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後書&コメント

  1. 要するに萌将伝的な話ですな。
    雪蓮には、間違いなく凄く懐かれそうな気がする主人公。さすが、にゃんこマスター。

    コメント by くろすけ。 — 2011/01/29 @ 00:23

  2. 雪蓮には性格的な意味で、冥琳には知識の方面で、祭には酒関係で気に入られそうですね。
    『真田屋大陸全土に遂に開店!! 注 私利私欲で行動する人や、争いを好む人はご遠慮下さい』
    これで大陸が平和になりそうな気がした(笑)

    コメント by エクシア — 2011/01/29 @ 01:36

  3. 呉の面々も好きだなぁ。
    あれで雪蓮があんな事にならなければ、書いていたのは呉だったかも。
    『酒を飲んで絡む人』もご遠慮下さい……武将の半数以上が出入り禁止に(笑)

    コメント by くろすけ。 — 2011/01/29 @ 01:43

  4. 蜀の懐刀と言える趙雲(あの関羽では謀略策略はできないかとww)と年長組である厳顔も釣れそうですねww黄忠も釣れそうだけどww蜀の酒好きの面子ww

    コメント by ヨッシー喜三郎 — 2011/02/11 @ 19:02

  5. >ヨッシー喜三郎様
    蜀編だと、やっぱり一番は星かなぁ。愛紗も好きなんですが、うちの主人公君はご主人様と呼ばれるとダッシュで逃げます。どうやらむず痒い様子(笑)
    戦後にたどり着くのはまだまだですが、これからも頑張りますー。

    コメント by くろすけ。 — 2011/02/12 @ 01:07

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Posted: 2011.01.29 WebClapSS. / PageTOP